保険見直しの注意
定年を前に医療保険への加入や保険の変更を考えておられる方が増えています。そんな中シニア保険や誰でも入れることをうたい文句にした保険が出てきました。確かに持病をお持ちの方など一般の保険に入れない方にとっては便利な保険です。これらの保険を検討してみます。
誰でも入れる保険は入るべきか
誰でも入れると宣伝している保険は「無選択型」と言われる保険です。無選択型保険には終身保険、医療保険、傷害保険などがあります。今回はリタイヤ後の保険として一番注目されている医療保険について考えてみます。
「無選択型」医療保険は、一般の保険のような告知や医者の診断は必要有りません。その代わり、いくつかの制限事項があります。下の比較表に記したように、病気で入院した場合の保険の支払いですが、1入院での支払い限度日数が一般の保険では120日程度なのに対して「無選択型」では45日から60日前後がほとんどです。さらに、既往症で入院した場合、保険加入から2年以内では保険が支払われません、既往症でない別の病気の場合でも保険加入後90日以内は支払われませんので注意が必要です。いちばん大きな問題は保険料の高さでしょう。一般の医療保険と比較すると2倍程度の保険料となってしまいます。
持病をお持ちの方でも告知をするだけで、保険契約後すぐに保障を受けられる「限定告知型」の医療保険もあります。契約前数年間入院やガン履歴が無いなどいくつかの条件を満たせばこの保険に入れます。ただ、「限定告知型」は一般の医療保険と同程度の保障を得るためにはかなり高額の保険料を支払う必要があります。下の表にもありますように約4倍の保険料がかかってしまいます。
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一般の保険に入れないかトライ
上の表にも示しましたように、「無選択型」や「限定告知型」の医療保険は高血圧などの持病がある人が保障を得られる保険としては意味があります。ただ、保険料が高額になるので二の足を踏まれる方もおられるでしょう。そこで、一般の医療保険に本当に入れないのかトライしてみてはいかがでしょう。
一般の医療保険でも、きちんとした告知と医療機関の診断があり、被保険者本人が病気の予防に積極的に努力していることがわかれば、数割り増しの保険料で保障を受けられることがあります。保険料が高額な「無選択型」や「限定告知型」医療保険を選ぶ前に、まず一般の医療保険に入れないか検討されてはいかがでしょう