退職金実態調査

2年に一度日本経団連が会員企業2066社を対象に実施している「退職金・年金に関する実態調査」の結果が発表されました。
標準者退職金は前回調査と比べて若干増加しています。また退職金算定基礎額を賃上げと別立てとする企業が増加しています。

会社都合退職金は増加傾向

日本経済団体連合会(略称:日本経団連)は2年に一度、会員企業を対象に退職金・年金の実態調査を行っています。会員企業は従業員500人以上の大企業が多いので、偏りはあるかもしれませんが大企業の実体はある程度把握できます。
バブル崩壊後賃金の伸びは低迷していますが、僅かずつですが退職金にも増加の兆しが見えます。
下表に標準者の会社都合退職金の調査結果を表します。この表では大卒、および高卒の管理・事務・技術労働者を対象としています。

標準者退職金実態調査(2006年)
勤続
年数
大学卒・男性 高校卒・男性
年齢 退職金額
万円
支給
月数
年齢 退職金額
万円
支給
月数
20 42 903 18.6 38 712 19.7
25 47 1383 25.1 43 1063 26.0
30 52 1919 32.1 48 1444 32.2
35 57 2377 39.4 53 1935 38.6
38/42 60 2537 42.2 60 2275 44.8
(注意)上表は会社都合退職の場合、退職金額には退職一時金のほか、退職年金が含まれる場合があります。

退職金と賃上げ金額との関係

退職金の算定基礎額として賃金の上昇が影響するかとの質問に対しては、退職金算定基礎は賃上げとは別建てとなっている企業の割合が増加しています。
下表に賃上げ額と退職金算定基礎額との関係のアンケート結果を表します。

退職金算定基礎額と賃上げとの関係
集計
社数
賃上げが全額退職金に影響する 賃上げの一部が退職金に影響する 賃上げと退職金は別建て その他
2002 264 51(19.3%) 86(32.6%) 114(43.2%) 13(4.9%)
2004 241 37(15.4%) 64(26.6%) 129(53.5%) 11(4.5%)
2006 254 36(14.2%) 39(15.4%) 172(67.7%) 7(2.8%)

退職金算定基礎額と賃上げとは別建てと答えた企業では、退職金算定には、別テーブル方式やポイント方式、定額方式を採用しています。その中で最も多いのがポイント方式です。

別テーブル方式
別テーブル方式とは、賃上げテーブルとは別に退職金算定用のテーブルを使って退職金を算定する方式を言います。
ポイント方式
ポイント方式とは、職能等級、勤続年数などを一定の点数に置きかえ、退職金を算定する方式を言います。

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