退職後生活費
ライフイベントを確認されたら、将来の家計を予想してみましょう。
リタイア後の生活資金といっても人それぞれに違います。基本的には現在の生活の延長として将来の生活があります。まずは現在の家計を把握しその内容をよく検討した後、将来の家計を予想してみましょう。
将来の家計を予測するのに便利な「将来家計予測表」を用意しました。使い方は簡単、まずは現在の家計状況を記入してください。
現状の家計(収支状況)が把握できたら、それを基本に将来の出費を予想していきます。正確に記入できない部分はおおまかで良いのです。この表では、現在、退職時、70歳時の時点しか表示していませんが、より正確に将来計画を立てるなら毎年の予想出費計画をたてておき、適宜見直されるのがいいでしょう。
現在の家計把握
家計簿をつけておられるならば、問題なく記入できると思います。家計簿をつけておられないご家庭でも、サラリーマンであれば比較的簡単に年間収支を計算することができます。
まず、「源泉徴収票」「住民税特別徴収税額の通知書」から手取り収入を求めて下さい。
手取り収入 = 総収入 − 支払った税金 − 社会保険料
貯蓄したお金以外は使ったはずですから
総支出 = 手取り収入 − 年間貯蓄額
「将来家計予測表」の費目のうち「その他の支出」がわかりにくいですが、総支出額から「その他の支出」以外を差し引けば求められます。
基本生活費
基本生活費とは、食費や生活雑貨、電気料金などの公共料金などが含まれます。
この費用はリタイア後もほぼ同額が必要です。さらに将来のインフレを加味して計画しておく方が安全です
住宅諸経費
持ち家をお持ちの方は、住宅ローンの支払いがいつまで続くかによって、この住宅諸経費は大きく変わってきます。
さらに、住宅ローンが払い終わっても、固定資産税、修繕費、維持費の負担は続きます。
賃貸住宅に住み続ける場合は、家賃が必要です。
保険料
保険料には、生命保険料、損害保険料、共済保険料などがあります。
生命保険など60歳で保険料の払い込みが終了するものもありますが、健康保険を始め、火災保険、地震保険などリタイア後も払い続けるものもあります。
教育費
教育費は、直接的には学校に通うための費用ですが、塾や書籍代などお子さんの教育に必要な経費すべてを考えておきます。お子さんがいつ社会人になるかによって教育費の予想が立てられます。
交際費
会社勤めの方は交際費が多めの方もおられたでしょう。リタイア後は飲み代などはかなり少なくなるはずです。
ただし、セカンドライフを豊に送るためにもこれまでの人間関係を続けたり、新しいお仲間を作るためにもある程度の交際費を使われる方が良いでしょう。
冠婚葬祭の費用はリタイア後も必要ですのでそれなりに予算を取っておくべきです。
ゆとり資金
リタイア後をどのように暮らしたいかによって異なりますが、セカンドライフを豊にするためにも「ゆとり資金」を使って有意義な暮らしをデザインされてはいかがでしょう。
例えば、趣味、習い事、学習など自分の生き甲斐を見つけるのも良いでしょうし、忙しいときはできなかったことに時間を費やすこともできます。
子供用資金
お子さんが社会人になれば教育費は必要ありませんが、社会人になっても結婚資金や住宅費の補助などを頼まれることがあります。
頼まれたままに出費することはできないので、ある程度予算化してその範囲内で援助されてはいかがでしょう。
リフォーム・車など
住宅のリフォーム費用やマイカーの買い換え費用、海外旅行の資金など数年に一度しか発生しない費用も計画しておきましょう。
一般の戸建て住宅のバリアフリー化には500万円以上はかかるといわれています。老後は戸建て住宅から都心のマンションに住み替えるというご夫婦が増えています。この場合もマンション購入資金のほか家財道具の買い換えや不要品の処分費用がかかります。