ゆうちょ銀行が全銀システムに接続

郵貯銀行が全銀システムと接続
ゆうちょ銀行が民間金融機関と相互振り込み可能に

郵政民営化が実施されて1年以上が過ぎました。ゆうちょ銀行が民営化されることで銀行など既存の民間金融機関の経営を圧迫しないように、ゆうちょ銀行のサービス内容や手数料は民間金融機関並に変更されました。
(参照:郵政民営化でゆうちょ銀行が変わる

変更の多くは、手数料の引き上げやサービスの終了などゆうちょ銀行のメリットが無くなるものでした。こうなると、逆にゆうちょ銀行が民間金融機関よりも劣る部分が目立ち、ゆうちょ銀行の競争力が削がれることにもなります。

ゆうちょ銀行の相互振り込み条件の変更

サービス面でゆうちょ銀行が劣る部分の一つに一部の民間金融機関を除いて相互振り込みが出来ないことがありました。この不便を解消するため、ゆうちょ銀行も国内の大半の民間金融機関が加入している全国銀行データ通信システム(全銀システム)に2009年1月5日より相互接続することになりました。
これまで一部の民間金融機関(28金融機関)と個別に実現していた相互送金システムは終了し、今後はすべて全銀システムを使った相互振り込みに移行します。新旧システムでの取り扱い条件を下表に比較します。

ゆうちょ銀行の相互送金(振り込み)の変更内容
旧システム
2008年まで
新システム
2009年から
提携金融機関 28 1,431
3万円未満
手数料
ATM 270円 210円
窓口 290円 630円
3万円以上
手数料
ATM 270円 420円
窓口 290円 840円

全銀システムへの加入で振込手数料も他の民間金融機関並になります。相互振込金融機関がほぼすべての国内金融機関に広がったことは大きなメリットですが、3万円以上の窓口手数料が他金融機関よりも少し高いのが気になります。

ゆうちょ銀行への振込には専用番号が必要

ゆうちょ銀行通帳に記載された記号・番号
この番号は振込には使えない!!(ゆうちょ銀行通帳に記載された記号・番号)

ゆうちょ銀行と民間金融機関の間で相互振り込みが出来るようになりますが、やっかいな問題があります。民間金融機関からゆうちょ銀行に振り込む場合、ゆうちょ銀行の口座番号は桁数が異なるためそのままでは使えないのです。
そこでゆうちょ銀行では、全銀システム用に専用の番号を割り振りました。専用番号は現在の口座番号から一定の法則で導き出されるのですが、複雑なため個人で変換せず、次の方法で振り込み専用番号を入手するようゆうちょ銀行では呼びかけています。

ゆうちょ銀行WEBサイトで確認
ゆうちょ銀行のWEBサイトでは、通帳に書かれた「記号・番号」から振り込み専用「店名・口座番号」への変換システムを用意しています。
(参照:振込用の店名・口座番号のご案内
ゆうちょ銀行窓口で通帳に振り込み専用番号を記入
今後のことを考えると、振り込み専用番号「店名・口座番号」を通帳に印字してもらうのが安心です。ゆうちょ銀行では、郵便局の貯金窓口(簡易郵便局窓口を除く)に通帳を持参すると振込用の店名・店番・預金種目・口座番号を記載してもらえます。

ゆうちょ銀行では今回の全銀システムとの接続で他の金融機関との間の相互振り込みが出来ることをキャンペーンなどで宣伝していますが、振り込み専用の「店名・口座番号」への変換が必要なことの告知が少ないです。このままでは、ゆうちょ銀行への振り込みを行う金融機関窓口などで混乱が起こるのではないでしょうか。
このあたりの周知徹底はまだ民間企業並みとまでは行かないようです。


関連情報リンク

他の金融機関との振込
ゆうちょ銀行公式サイト

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