年金給付水準50%維持可能?
2006年12月に新しい人口推計が発表されました。(参照:人口減少で年金原資は?)
この新人口推計に基づいた年金額の給付水準が50%を割るのではないかと心配されていますが、厚生労働省は最近の経済状況の好転で50%の給付水準を維持できると試算しています。
2007年試算の給付水準
新人口推計に基づき、厚生労働省は合計特殊出生率三つの見通し「高位推計」「中位推計」「低位推計」それぞれで給付水準を計算しています。
- 高位推計(出生率1.55)
- 約54%(高利回り)
- 中位推計(出生率1.26)
-
約51%(高利回り)
約47%(低利回り) - 低位推計(出生率1.06)
- 約43%(低利回り)
現在の経済水準で将来を試算
今回の試算でポイントは、50%の年金給付水準維持は経済財政見通しが現状を維持できた場合ということです。一番可能性の高い「中位推計」の時、将来も高利回りが続くという前提で50%の給付水準を維持できるという話のなのです。
逆に利回りが0.5ポイントでも下がれば給付水準は大幅に低下します。やはり厚生労働省の見通しは甘いといわざるを得ないのではないでしょうか。
関連情報リンク
人口減少で年金原資は?
2006年12月に発表された新人口推計で年金原資を考察